ARCHIVE STYLING Vol.19
スタイリスト高橋ラムダ氏による アーカイブファッションの新解釈
ただの古着と、ヴィンテージ加工されたハイブランドのアイテムのアイテムでは、一見同じように見えたとしてもそのアイテムの持つエレガンスな空気感がまったく異なる。全身古着だとどうしてもクラシックなスタイルに見えるのに、全身ヴィンテージ加工のハイブランドのアイテムだと、どこかモダンで洗練された印象を与えてくれる。2004A/WのMartin Margielaのライダースジャケットに、2016S/SのSaint Laurentのデニムベストと2002S/SのYohji Yamamoto Pour Hommeの総柄シャツの組み合わせは、まさにそのお手本ともいえるスタイリングだ。あえてロックテイストでまとめたのは、エディ・スリマンがモード界にカムバックしたのを機に、再びロックなスタイリングが日の目を浴びるかもしれないという期待から。実際にどうなるかはわからないが、時代を先取りすることもまたファッションの楽しみの一つである。
高橋 ラムダ/LAMBDA TAKAHASHI
2005年より白山春久氏に師事し、08年に独立。スタイリストとしてのキャリアをスタート。白山事務所所属。
オリジナリティあふれるスタイリングは国内外問わず支持を集め、雑誌やカタログ、パリコレクションなど、その仕事は多岐に渡る。2017A/Wより自身のブランド〈R.M GANG〉もローンチ。
Direction&Styling_ LAMBDA TAKAHASHI
Photography_ SHUNYA ARAI