COMME des GARÇONS HOMME PLUSとJIL SANDER。一見対極にあると思われがちな両者の組み合わせだが、いずれもテーラードにおいては並み外れたクリエイションを発揮してきた。COMME des GARÇONS HOMME PLUS 2019S/Sコレクションは「クレイジー・スーツ」と題し、テーラードの既成概念をとことん破壊することで、未だにストリートのトレンドが残るランウェイに新たな風を吹かせた。ファーストルックに登場するこの網目状のトップスは、昨今のセールス重視の風潮に抗うかのような川久保氏の強いマインドが反映された一枚とも言える。一方で、この美しいホワイトのJIL SANDERのスーツは、シーズンは不明なものの、抜け目ない素材選びやカッティングに確固たるブランドの信念を見て取ることができる。大胆なトップスと繊細なセットアップ。両ブランドのアイテムを組み合わせることで、他とは違ったあなただけのテーラードスタイリングを楽しんでほしい。

Direction&Styling_ SHOTARO YAMAGUCHI
Photography_ YUJI FUKUHARA